教員はブラック?現役教員が感じた10の問題点と、それでも続ける理由

教育

教員という仕事に興味はあるものの、

「教員はブラックって本当?」
「残業代は出るの?」
「実際の働き方はどうなの?」

このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

私は公立学校で教員として勤務してきましたが、実際に働いてみると、理想と現実のギャップに驚くことが何度もありました。

もちろん、子どもの成長を間近で見られることや、大きなやりがいを感じられる仕事であることは間違いありません。しかし、その一方で長時間労働や業務量の多さなど、学校現場には今なお多くの課題があります。

今回は、現役教員として感じた「教員という仕事の問題点」を、実体験を交えながら紹介します。

教員を目指している方や、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

 

こんにちは。Ao-haru旅のAoです。

教員を辞めて世界一周をしていました。(現在はまた教員やってます)

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教員はブラックと言われる理由|現役教員が感じる10の問題点

① 長時間労働が当たり前

教員の長時間労働

教員の仕事で最も大きな課題として挙げられるのが、長時間労働です。

近年はニュースでも取り上げられる機会が増え、「教員は忙しい仕事」というイメージを持つ人も多くなりました。しかし、実際に学校で働いてみると、その忙しさは想像以上でした。

2016年に実施された勤務実態調査では、公立学校教員の学校滞在時間(平均)は、小学校で11時間15分中学校で11時間32分と報告されています。

さらに、小学校では約3割、中学校では約6割の教員が、過労死ラインとされる月80時間以上の時間外労働に相当する勤務をしているという結果も出ています。

授業だけでなく、教材研究、採点、生徒指導、保護者対応、学校行事、部活動など、多くの業務を限られた時間でこなさなければならないため、勤務時間が長くなりやすいのが現状です。

② 残業代がほとんど支払われない

教員の残業代

「教員には残業代が出ない」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。

厳密には残業代がまったく支給されないわけではありません。しかし、実際の勤務時間に見合った金額とは言い難いのが現状です。

公立学校教員の給与は給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)によって定められています。

教員の仕事は、授業時間だけでは測れません。

勤務時間外であっても、生徒指導や保護者対応、部活動の大会や緊急対応など、状況によっては対応せざるを得ない場面があります。そのため、一般企業のように残業時間を細かく計算するのではなく、時間外勤務を見込んで基本給の4%にあたる「教職調整額」が支給されています。

しかし、この4%という金額は、実際の勤務実態とは大きな開きがあります。

私自身、教員1年目の4月は月の残業時間がおよそ120時間でした。

それでも支給された教職調整額は約14,000円。

時給換算すると約116円という計算になります。

もちろん現在は制度の見直しが議論され、改善に向けた動きも進んでいます。しかし、現場で働く教員からは「実態に見合っていない」と感じる声が多いのも事実です。

③ 授業以外の仕事が多すぎる

教員の業務量

「教員の仕事」と聞くと、多くの人は授業をする姿を思い浮かべるでしょう。

私自身も教員になるまでは、「授業づくりが仕事の中心」だと思っていました。

しかし、実際に学校現場へ入ると、授業以外の業務が想像以上に多いことに驚きました。

教員が担当するのは授業だけではありません。

・生徒指導
・保護者対応
・学年・分掌業務
・教育委員会への提出書類
・各種アンケート
・学校行事の企画・運営
・委員会活動
・教材研究
・テスト作成・採点
・部活動

このように、一日の大半が授業以外の仕事で埋まってしまうことも珍しくありません。

本来であれば、授業の質を高めるために教材研究へ時間を使いたいところですが、現実には事務作業や突発的な対応に追われ、十分な準備時間を確保できない日も多くあります。

教科指導の専門家として採用されたにもかかわらず、学校運営に関わる幅広い業務を担う必要があることは、多くの教員が感じている課題の一つです。

④ 保護者対応・生徒指導の負担が大きい

教員の仕事で精神的な負担が大きいものの一つが、生徒指導と保護者対応です。

もちろん、多くの保護者は学校に協力的であり、生徒も日々成長していきます。

一方で、一部には継続的な指導や丁寧な対応が必要なケースもあります。

現在は体罰が厳しく禁止されており、教員には適切な指導と説明責任がこれまで以上に求められています。

学校で行った指導について保護者へ説明したり、家庭との考え方の違いを調整したりする場面も少なくありません。

家庭と学校が同じ方向を向いて子どもを支えることが理想ですが、価値観の違いから指導方針が一致しないケースもあります。

授業以外にこうした対応へ多くの時間と労力を割かなければならないことも、教員の負担が大きい理由の一つです。

⑤ 校長に権限がほとんどない

学校は一般企業と比べて意思決定に時間がかかると感じる場面があります。

学校運営では校長だけで判断できることは意外と少なく、教育委員会や校長会との調整が必要になるケースも多くあります。

そのため、新しい取り組みを始めようとしても、すぐに実現できるとは限りません。

もちろん、改革に積極的な校長先生もいます。

しかし、多くの学校では「大きな問題を起こさず、安全に学校を運営すること」が優先される傾向があり、結果として現状維持になりやすい印象があります。

教育現場は慎重さが求められる仕事だからこそ、改善したい課題があってもスピード感を持って変えることの難しさを感じる場面があります。

⑥ ICT環境が十分に整っていない学校もある

学校ICT環境

GIGAスクール構想によって、多くの学校でICT環境は以前より整備が進みました。

しかし、その整備状況には学校や自治体によって大きな差があります。

私が勤務していた学校では、校内Wi-Fiが十分に整備されておらず、教員用パソコンのインターネット利用にも制限がありました。

セキュリティ対策は重要ですが、必要なソフトウェアやアプリを自由に導入できず、授業改善に活用したくても難しい場面もありました。

また、ICT機器が配備されても、研修やサポート体制が十分でなければ現場では活用が進みません。

「端末はあるけれど使いこなせない」「ICTを活用した授業をしたいが環境が追いついていない」と感じている先生も少なくないでしょう。

近年は改善が進んでいるとはいえ、学校間・自治体間でICT環境に差があることは、現在でも教育現場の課題の一つだと感じています。

⑦ 新年度の引継ぎが十分でないこともある

一般企業では担当者が変わる際、業務の引継ぎを丁寧に行うことが一般的です。

しかし、学校現場では異動や転勤のタイミングが慌ただしく、十分な引継ぎが行われないケースも少なくありません。

私自身、教員1年目にこの点にはとても驚きました。

前任者が異動している場合は直接話を聞くことができず、資料だけが残されていることもあれば、ほとんど何も引き継がれていないこともあります。

担当する校務分掌や学校行事によっては、一から資料を作り直さなければならないこともあり、新年度早々に大きな負担となることがあります。

もちろん学校によって状況は異なりますが、引継ぎの仕組みを整えることは、教員の働き方改善にもつながると感じています。

⑧ 問題が改善されにくい組織文化

学校では会議でさまざまな課題が話し合われます。

しかし、その結論が

「今年度は例年どおりで進めて、来年度以降に検討しましょう」

となることも珍しくありません。

教育現場は安全性や公平性が求められるため、慎重な判断が必要です。

その一方で、新しい取り組みを始めるまでに時間がかかり、改善のスピードが遅いと感じる場面もあります。

現場では「もっと効率化できるのに」と思う業務でも、前例を踏襲することが優先されるケースがあり、若手教員ほどもどかしさを感じることもあるでしょう。

⑨ 学校独自の慣習が残っている

学校には、地域や学校ごとに独自のルールや慣習があります。

もちろん必要なルールもありますが、

「昔から続いているから」

という理由だけで残っている業務も少なくありません。

改善できそうなことでも、「これまでこうしてきたから」という理由で変更されないケースもあります。

こうした慣習を少しずつ見直していくことも、働き方改革には欠かせないと感じています。

⑩ 職員室の人間関係に悩むこともある

教員は個性豊かな先生が多く、それぞれ異なる教育観や価値観を持っています。

そのため、人間関係に悩む教員も少なくありません。

生徒との関係よりも、職員室での人間関係の方が大変だったという声を聞くこともあります。

特に新任の先生は、学校ごとの文化や仕事の進め方、人間関係を把握するまで苦労することもあるでしょう。

もちろん、多くの学校では相談しやすい先輩や助け合える同僚がいます。

一方で、人間関係は学校生活を左右する大きな要素の一つであり、勤務校によって働きやすさが大きく変わることも事実です。

 

まとめ|教員は大変。でも、それ以上のやりがいもある

ここまで、教員という仕事の大変な部分を中心に紹介してきました。

長時間労働、業務量の多さ、保護者対応、部活動、ICT環境など、学校現場には今も改善すべき課題が数多くあります。

実際に働いているからこそ、「もっとこうなればいいのに」と感じる場面は少なくありません。

しかし、それでも私は教員という仕事は魅力のある職業だと思っています。

子どもたちが成長する姿を間近で見られること。

卒業後に「先生のおかげです」と声をかけてもらえること。

誰かの人生に少しでも良い影響を与えられること。

これは、教員だからこそ味わえる大きなやりがいです。

決して楽な仕事ではありません。

だからこそ、教員を目指す方には、良い面だけでなく大変な面も知ったうえで進路を選んでほしいと思います。

私は誰にでもおすすめできる仕事だとは思いません。

しかし、教育に情熱を持ち、子どもの成長を支えたいと思える人にとっては、これ以上ない魅力のある仕事です。

教員になってよかったと感じる理由はこちらの記事で紹介しています。

 

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